ロンドン最大の王立公園
ハイド・パーク(Hyde Park)は、ロンドンのウェストミンスター地区〜ケンジントン地区にある王立公園です。
サーペンタイン湖、スピーカーズ・コーナー、ダイアナ妃の記念噴水、マーブル・アーチ、ウェリントン・アーチなど見どころは多く、毎年数百万人以上の市民と観光客が訪れます。
湖でのスイミングやボート遊び、サイクリング、テニス、乗馬などができ、人々が憩い、楽しみ、交流する場として広く活用されています。
冬季には、ロンドン最大規模のクリスマス・マーケット「ウィンター・ワンダーランド」が開催されています。
公園の総面積は350エーカー(1.4平方km)で、ケンジントン・ガーデンズの275エーカー(1.1平方km)と合わせると625エーカー(2.5平方km)に及ぶ広大な都市型公園です。
ケンジントン・ガーデンズの平坦な地形に対し、ハイド・パーク内は隆起に富み、自然の野原や森林を再現したような豊かな緑に囲まれています。
ウェストミンスター修道院の領地を、1536年にヘンリー8世の修道院解散令を機に王室が買い上げたのが公園の始まりです。1637年にチャールズ1世が一般に開放してからは、ロンドンの歴史と市民のカルチャーに深く関わる場所となりました。公園のレイアウトは、1820年代の建築家デシマス・バートンの設計によるものです。
1851年の世界初の万国博覧会であるロンドン万国博覧会、1977年のエリザベス女王の25年間の王座を祝うシルバー・ジュビリー展など、現在もたびたび祝賀行事や大規模イベント、コンサートなどが行われています。
公園はとても広く、北東のマーブル・アーチ、南東のハイド・パーク・コーナー駅、南のナイツブリッジ駅、北西のランカスター・ゲート駅からと行き方はさまざまです。
見どころもたくさんあり、観光時間がない場合は、観たい場所を絞って近い駅から行くと楽でしょう。
マーブル・アーチ
マーブル・アーチは、パーク・レーンとオックスフォード・ストリートが交差する公園北東の角にある大理石の門です。
1827年にデシマス・バートンによって設計・建造されたもので、当初はバッキンガム宮殿の門として作られましたが、小さすぎたために現在の位置に移されました。
地下鉄マーブル・アーチ駅からすぐです。
By Stephen McKay, CC BY-SA 2.0, Link
スピーカーズ・コーナー
スピーカーズ・コーナーは、誰でも自説を論じることができる場所です。1872年以来、ここでは王室批判と政府転覆以外ならどんなテーマでも語ることを許されており、先進的な民主主義の国ならではの光景を目にすることができます。
土・日・祝祭日には賑やかな弁士達のスピーチを聞くことができるでしょう。(雨天中止)
マーブル・アーチに近いので、合わせて見学してみては。
ダイアナ・メモリアル・ファウンテン
故ダイアナ妃を偲ぶ目的で造られた噴水です。ダイアナ妃をイメージした開放的に流れる美しい噴水の側で、自由に休むことができます。
このエリアは、大変寒い時や悪天候で閉鎖されることがあります。(オープン時間はこちら)
ダイアナ・メモリアル・プレイグラウンドは、子連れのみ入場可能です。
ナイツ・ブリッジ駅から公園に入り、サーペンタイン湖沿いに西に向かうか、ランカスター・ゲート駅からウェスト・キャリエッジ・ドライブを南下すると行きやすいでしょう。
ロットン・ロウ
ハイド・パーク・コーナーからサーペンタイン湖の南岸に沿って東へと続く乗馬用道路です。
18世紀は上流階級の社交場として賑わい、現在も乗馬コースとして整備されおり、近衛騎馬隊の姿や乗馬を楽しむ人達を見ることができるでしょう。
ハイド・パークで乗馬体験をしたい場合は、このロットン・ロウもコースになっているハイド・パーク・ステーブルズがおすすめです。
ウェリントン・アーチ
ウェリントン・アーチは、パーク・レーンの南側にある門で、1820年代にワーテルローの戦いでナポレオン軍を破ったウェリントン公爵を記念して造られたものです。
こちらもデシマス・バートンの設計で、バッキンガム宮殿の西門として作られたものが後に現在の場所に移されました。門の内部は見学が可能です。(有料)
ハイド・パーク・コーナー駅が最寄りで、ハイド・パークとはピカデリーで隔てられていますが地下道を通って行き来ができます。
スライドショーには JavaScript が必要です。
住所 | London - W2 2UH |
URL | https://www.royalparks.org.uk/parks/hyde-park |
オープン時間 | 5:00 - 24:00 |
アクセス | マーブル・アーチ駅、ハイド・パーク・コーナー駅、ランカスター・ゲート駅、ナイツブリッジ駅からすぐ |