レスター・スクエアとコヴェント・ガーデンの間、劇場街の中心部にあるソールズベリー（The Salisbury）は、トラディショナルで豪華なパブ。

場所柄、芝居やミュージカル観劇の前に1杯ひっかけていく人や、終演後の芝居談義に集う人々や芝居関係者の出入りも多く、常に賑わっている。
混雑を避けたければ、週末は避けて、午後の早い時間であれば比較的空いている。

このパブが現在の店舗に再建されたのは1898年と歴史は長く、カウンターの奥には暖炉付きの小部屋があり、これはかつて身分によって飲む場所を分けていた頃の名残という。
また、まだ同性愛が違法だった頃、劇場界隈のゲイコミュニティの避難所のような役割を果たしていたという。
ロンドンの劇場文化の歴史に、切っても切れない深い縁のある名物パブなのだ。

このパブ最大の特徴でもある、ヴィクトリア時代の華麗なカットが施されたアンティークの鏡やガラスの内装は一見の価値あり。
華やかな美しさは、いわゆる一般的なパブとは一線を画していて、観劇街にある特別感を醸し出している。