戴冠式に結婚式、イギリス王室ゆかりの大寺院
「The Abbey」(寺院の中の寺院)の通称でイギリスの人々に親しまれるウェストミンスター寺院の歴史は古く、西暦960年にベネディクト派の修道院として建立された。
当初はノルマン様式の建築だったが、13世紀にヘンリー3世がフランスから職人を呼び寄せてゴシック様式に改築し、これが現在の寺院の原型となっている。
1066年のウィリアム征服王の戴冠以来、英国国王の戴冠式を執り行うようになり、また歴代多くの王や女王がここに埋葬されているなど英王室と関わりは大変深い。
近年では、ウィリアム王子とキャサリン妃の結婚式(2011年)がここで執り行われたことも記憶に新しい。
内部の壁と床には、過去1000年にわたって、歴代の多くの王や女王をはじめチャーチルやシェークスピア、ダーウィン、ニュートンなど多くの著名人が埋葬されており、まさにイギリスを代表する寺院と言える。
1987年にユネスコの世界遺産に登録され、名実ともに世界的に貴重な寺院のひとつだ。
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拝観の見どころ
ゴシック様式の教会内部の壮麗さはもちろんのこと、床や壁の至るところを墓碑が埋め尽くし、新たに埋葬するスペースはもはやなくなっている有り様はウェストミンスター寺院ならではの光景。
まるでお墓の博物館のようだがもちろんそれだけではない、ウェストミンスター寺院の見どころをご紹介。
主祭壇
本堂中心部の一段高い場所が教会の中心部である主祭壇。
ヘンリー3世や息子のエドワード1世とその妃たちなどがここの周りに埋葬されている。
通常は入れないが、ガイドツアー(英語)の参加者のみ入ることが可能。
戴冠の椅子
主祭壇の奥にある戴冠の椅子は1301年に作られたもの。
椅子の下には、長年に渡りスコットランド王が戴冠時に使ったとされる運命の石と呼ばれる石が置かれていた。
これは1200年代にエドワード1世がスコットランド遠征時に戦利品として持ち帰ったもので、以来スコットランド人達は返還を要求し続け、1996年についに返還される運びとなった。
現在は石がなくなった状態で、変わりなく戴冠の椅子が鎮座している。
ヘンリー7世チャペル
戴冠の椅子のさらに奥の階段の先がヘンリー7世のチャペルである。
ヘンリー7世の時代に増築され、この教会の中でも最も美しいと呼び声が高い場所。(右の写真)
その他
Statement's Aisle(政治家の通路)
Poet's Corner(詩人のコーナー)
Chapter House(チャプター・ハウス)
Abbey Museum(寺院博物館)
"Canaletto - The Interior of Henry VII's Chapel in Westminster Abbey" by Canaletto - Unknown. Licensed under Public Domain via Wikimedia Commons.
住所 | 20 Deans Yd, London SW1P 3PA |
URL | http://www.westminster-abbey.org/ (一部日本語) |
TEL | 44 20 7222 5152 |
拝観時間 | 9:30〜15:30 水曜 〜18:00 最終入場はクローズ1時間前 スケジュールはこちらで確認可 |
拝観不可 | 日曜日(一般公開なし) |
拝観料金 | 大人 £20 60歳以上と学生 £17(身分証の提示が必要) 子供(6〜16歳) £9 5歳以下の子供(大人一人の同伴として) 無料 無料のオーディオガイド貸出含む(日本語あり) 英語のツアー £5 |
事前購入 | 英国政府観光庁オンラインショップで購入(日本語) Veltraで購入(日本語) |
備考 | 内部の撮影不可 |
アクセス | Westminster駅から徒歩3分 |