アプスリー・ハウス（Apsley House）は、「鉄の公爵」の名で知られるウェリントン公爵の公邸だった建物で、現在はミュージアムとして一般公開されています。
バッキンガム宮殿を右手奥に進み、ウェリントン・アーチを抜け、ピカデリー（道）を挟んでハイド・パークの手前に位置しています。
当時、ケンジントン方面からロンドン中心地に向かう時の最初の建物であったことから、「ロンドン1番地」という呼び名もあります。

ウェリントン公爵は、1809〜15年にかけてスペイン、南仏、ワーテルローでナポレオンが率いるフランス軍と戦い、これを破ったことで絶大な人気を誇りました。
戦功をあげた後に公爵位を与えられ、その後は首相も務めた英雄としてよく知られています。
欧州各国の王室はナポレオン撃破を感謝して、ウェリントン公に絵画や美術品、豪華な調度品などを贈りました。
アプスリー・ハウスでは戦利品などの公爵にまつわる展示や、これらの大変豪華なコレクションの数々を観ることができます。
勝利を祝うために作られたフランス様式の「ワーテルローの間」には、84人が着席できる長いテーブルが置かれており、その圧巻の光景に驚くことでしょう。