ロンドン滞在の優雅な思い出に、美味しい伝統のアフタヌーンティーを
イギリスに来たからには一度は味わっておきたい紅茶。
ティーバッグやカフェでも手軽に楽しめるけど、せっかくだからイギリス式のトラディショナルなティータイムを味わいたい。
街中では、デパート、美術館や博物館、教会などいたるところでお茶ができるが、優雅なアフタヌーンティーを体験するなら是非上流のホテルへ足を運ぼう。とびきりゴージャスなお茶を楽しめる。
ティータイムが大好きなイギリス人の習慣(1日に7〜8回あると言われる)の中でも、特に豪華で貴族的なお茶が「アフタヌーンティー」だ。ヴィクトリア女王時代、上流階級の女性達の社交の場として始まったと言われている。
好みの茶葉を選ぶと、紅茶のポットと3段スタンドにスコーン、ケーキ、サンドイッチといったお菓子と軽食が見た目にも楽しく盛られてやってくる。
アフタヌーンティーの紅茶は、牛乳を入れてミルクティーで飲むのが英国式。紅茶のポットにはミルクと砂糖が添えられているから、自分好みのミルクティーの味を探してみよう。
軽食のスタンドは見た通り、アフタヌーンティーに馴染みのない私達にはちょっとビックリするくらいのボリュームだ。
かつてイギリスは1日2食が普通で、朝はボリュームたっぷりのイングリッシュ・ブレックファーストをモリモリ食べたら、午後のアフタヌーンティーは軽食などと共に早めの夕食としての役割を担うようになり、また、オペラや芝居、ミュージカルなどの観劇前の食事にもなっていた。
アフタヌーンティーを楽しむ予定を立てたら、朝はたくさん食べて、ランチはごく軽くか抜くくらいがきっちり完食できるだろう。
ティータイムの時間は午後3時〜6時頃まで、金額はホテルの格式によって差はあるが、£30〜50程が目安。
(普通のティールームならこの半分くらいの金額で提供されている)
格式あるホテルのティールームの場合、スマートカジュアルのドレスコードがある。男性はジャケット、女性ならスカートやワンピースを着用し、Tシャツ、短パン、スニーカーといったラフな格好は控えて。
あんまりお腹がすいていない、気軽に楽しみたいという場合は間食感覚の「クリームティー」を頼もう。
シンプルな紅茶とスコーンのセットで、値段もフルのアフタヌーンティーに比べて半分程とリーズナブル。
アフタヌーンティー同様、スコーンにはクロテッドクリームとジャムが添えられているから、これだけでもアフタヌーンティーに欠かせない味を楽しめる。
アフタヌーンティーの代表的な紅茶
イングリッシュ・ブレックファースト | ブレックファーストという名前がついているが一番トラディショナルな茶葉でよく飲まれている。ミルクティー向き。 |
アッサム | 北インドの茶葉。くせがなく、ミルクティーがおすすめ。 |
ダージリン | マスカットフレーバーの独特な香りが特徴。ストレートで楽しもう。 |
アールグレイ | 柑橘系の香りが特徴で、ストレートで飲むのがよい。 |
オレンジ・ペコ | スリランカ産の茶葉のブレンドティー、軽めの口当たり。 |
日本でアフタヌーンティーを楽しむ
今すぐお茶がしたくなっちゃった…そんな方へ。
日本でもアフタヌーンティーを楽しむことが可能だ。
イギリスのようなティーハウスやサロンは稀だが、ホテルのレストランやカフェなら本場に追随する優雅なティータイムが楽しめる。
ティータイムができるホテルを、一休コムで探してみよう。
アフタヌーンティー豆知識
食べる順番
塩味の強いものから甘いものへ食べていくのが一般的で、サンドイッチ→スコーン→ケーキと食べて行けばいい。
あまり格式の高くないカジュアルなティールームやカフェなら、順番をそんなに気にせずに食べていっても大丈夫。
スコーンとクロテッドクリーム
アフタヌーンティーに欠かせない焼き菓子といえばスコーン。
2つに割って、間にクロテッドクリームとジャムを"たっぷり"塗って食べる。
スコーン自体は基本的に甘さ控えめのあっさりとした味わいだが、クロテッドクリームとジャムによって甘くて幸せなスイーツに大変身、紅茶との相性もピッタリ。
スコーンに乗せるクロテッドクリームは、デヴォン産、コーンウォール産、サマセット産が多く、脂肪分55%以上のものがほとんど。
イギリス人の間で、"ジャムとクロテッドクリームどちらを先に塗るか"は延々と論じられているテーマらしいが、ここは細かいこと気にせず美味しく楽しんだ者勝ち、としよう。
お湯がなくなったら
お湯を足してほしいなら「Can I have some hot water in the pot,please?」と聞く。
おかわりがほしいなら「May I have another pot of tea?」と聞いてみる。追加注文になる可能性があるので、ここは要確認。
食べきれなかったら
ほとんどのお店でテイクアウェイ(持ち帰り)が可能、快く持ち帰り用の紙箱に入れてくれる。
お会計をする前に、「Can I take away?」と頼んでみよう。丁寧に「どれとどれを持って帰る?」と確認してくれることもある。
やってはいけないこと
音を立てて紅茶を飲まないように気をつけよう。
ティールームの格式関係なく、ズーっと音を立てるのはマナー違反。